避難所が満員だったり、ペットがいたり、感染症が心配だったりして、車の中で過ごす車中泊避難を選ぶ人が増えています。プライバシーを保てる一方で、過去の災害では車中泊中のエコノミークラス症候群による死亡も報告されており、正しい知識が欠かせません。ここでは車中泊避難を安全に行うための注意点をまとめます。避難の判断には河川のリアルタイム水位や警戒レベルもあわせて確認してください。
車中泊避難の3大リスク
🦵 エコノミークラス症候群
長時間同じ姿勢で座ると脚に血栓ができ、肺に詰まると命にかかわる。最も注意すべきリスク。
💨 一酸化炭素中毒
大雪でマフラーがふさがれたままエンジンをかけると排気ガスが逆流。気づかぬうちに中毒に。
🌊 浸水・冠水
低い土地やアンダーパスでは車ごと水没する危険。車の冠水は数十cmで動けなくなる。
エコノミークラス症候群を防ぐ
正式には深部静脈血栓症(DVT)といい、狭い車内で長時間動かずにいることで脚の静脈に血のかたまり(血栓)ができ、それが肺の血管をふさぐと突然死につながります。予防のポイントは次のとおりです。
💧 水分をとる
トイレを我慢して水分を控えるのは逆効果。こまめに水を飲み血液をサラサラに保つ。
🚶 体を動かす
1〜2時間ごとに車外に出て歩く。難しければ足首の上下運動やふくらはぎのマッサージを。
🧦 足を圧迫しない
足を伸ばせる姿勢をつくり、着圧ソックスを活用。ベルトやきつい衣服はゆるめる。
一酸化炭素中毒と暑さ・寒さ対策
寒い時期にエンジンをかけて暖をとりたくなりますが、大雪でマフラー(排気管)が雪でふさがれた状態のアイドリングは非常に危険です。排気ガス(一酸化炭素)が車内に逆流し、眠っている間に中毒死する事故が毎年起きています。エンジンをかける前にマフラー周辺の雪や障害物を取り除き、窓を少し開けて換気してください。アイドリングは最小限にし、寒さ対策は毛布・寝袋・使い捨てカイロでまかなうのが基本です。夏はエンジンを切ると車内が高温になり熱中症の危険があるため、日陰に駐車し、窓を少し開けて空気を入れ替えましょう。
車中泊避難に備えるもの
ふだんから車に積んでおくと安心な防災グッズです。詳しくは非常持ち出し袋チェックリストもご覧ください。
- 飲料水・携帯トイレ・少量の食料
- 毛布・寝袋・使い捨てカイロ(防寒)/日よけ・うちわ(暑さ対策)
- モバイルバッテリー・充電ケーブル(停電・断水に備えて)
- 着圧ソックス・クッション(血栓予防と寝心地)
- 窓を覆う目隠し(プライバシー確保)
- 緊急脱出用ハンマー(冠水時に窓を割って脱出するため、手の届く場所に常備)